声を集める【ふじの郷】

平塚市が誇る七夕まつりへ出かけた時に1枚、桜の木の下でテーブルを囲んでランチをした時にも1枚。ふじの郷にはご利用者さんの「声」を聞き届けた記念の1枚がたくさんあります。

 

施設のホームページを見ると、新着情報としていつでも最新の1枚を見ることができるようになっています。そして、プロが撮っているのかと疑うほどに、その場の雰囲気が伝わる、ご利用者さんののびやかな笑顔の写真が添えられているのです。

 

「せっかくやっていることだから、やって終わりではなくて、“見える化”しています。初めはピントがずれて手ブレばかりでしたが、誰かが見る写真なのだと思うと、その腕も上がります」

 

1年前に働き始めた介護職員の吉川さんも、この写真でふじの郷のことを知り、面接を希望したそうです。

 

「ホームページに数多くのレクリエーションの記念写真が載っていて、そういうところに力を入れているのだなと興味を持ち、応募しました」

 

 

実際に吉川さんのような職員さんは少なくないそうで、施設の取り組みを外の人へと見えるように発信したことで、ふじの郷の考え方に共鳴し、就職を希望してくれる人が増えているとのこと。


年間200回を超えるレクリエーション

「今年は、施設全体で数えると、10回はお花見に出かけます。テーブルや椅子まで持ちだして、お弁当を携えてお花見ランチに出かけるユニットもあれば、近くを流れる渋田川沿いの桜並木を散歩するユニットもあります」

 

お花見に限って多く出かけるのではなく、レクリエーションの数そのものが他の施設に比べて圧倒的に多いのがふじの郷の特徴です。夏祭りなどの施設全体の行事だけではなく、レクリエーションの多くがクラブ活動やユニットごとまたは希望者参加型のそれです。お酒好きが集まる居酒屋クラブまであると聞くと、つい身を乗り出してしまいます。

 

ふじの郷のレクリエーションは、ご利用者さんの「声」を元に企画されていきます。たとえば、施設ではなかなかお出しできないラーメンを食べたいと言うご利用者さんがいたら、同じくラーメンが食べたい職員さんが計画し、時にはユニットの垣根を越えて参加したいご利用者さんを募ります。そうして集まったラーメンが食べたい人たちが、連れ立って出かけていくのです。

 

何を当たり前なことをと驚く方もいるかもしれませんが、「ラーメンを食べたい」というご利用者さんの気持ちに沿って進めていくところが大事なのです。言い方を変えると、職員が催したいレクリエーションにご利用者さんが参加するのではなく、ご利用者さんのやりたいことを実現していく手段がレクリエーションなのです。

 

 

ファイリングされた分厚いレクリエーション企画書を見せてもらうと、「炊飯器で桜餅を作ろう!」、「きんかんの甘露煮を作ろう」などなど、食に関する企画が多く、どれだけ歳を重ねても食べることは楽しみなのだと思えます。


ふじの郷には、少し変わった研修があります。その名も「入居者体験研修」。

 

研修のルールはシンプルで、1日中、車いすに座り、自分の意思では動かない、自分からは口を開かないこと。そうして、自分がよく知らないユニットにて、他のご利用者さんと同じように1日過ごすのです。

 

トイレに行きたいと思っても、職員さんが声をかけてくれて、連れて行ってくれるまで待つしかありません。座り疲れてお尻が痛くなってきても、手持ち無沙汰になって誰かと話したくなっても、職員さんが気づいてくれることをひたすら待つしかありません。

 

いざ話しかけてもらえても、よく知る人でなければ、申し訳なく感じて頼みづらくなり、もしかすると遠慮してしまうかもしれません。

 

「この研修を受けた人は変わりますね。『気づいてもらえなかった』と思えば、同じように過ごすご利用者さんをよく見て動けるようになります」介護主任の熊澤さんは、職員さんの研修前と後の変化をそう語ります。

 

“百聞は一見にしかず”と言うように、身をもって体験してみると、学べることは単なる見る以上になります。その状況に身をおいてみて初めて、感じることができることがあるはずです。

 

健康な人がたった1日だけ体験するのとは違い、ご利用者さんはその状況にずっとあるわけですから、1日の入居者体験で感じたことなど、ご利用者さんが本当に感じていることの一端にすぎないはずです。それでもご利用者さんの気持ちを、解像度を上げて考える手立てにはなるはずです。


10年来の同志

「“ユニットケアの施設を作る”と始まったふじの郷でしたが、初めは『そもそもユニットケアとはなんぞや?』というところから議論を始めた素人の寄せ集めでした。そこから勉強して、試行錯誤を重ねて、ようやく5年を過ぎた頃から、今のふじの郷の形ができあがってきました」

 

言葉にするとひと言で終わってしまいますが、分からないことを一から学び行動していくのはそう簡単な道のりではなかったはずです。

 

「今ここにいる主任はみな、10年前から一緒にふじの郷を作ってきた者たちです。遊ぶときは思いっきり遊びますが、介護に対しては至って真面目なことはよく分かっています」

 

 

今は施設長になった加藤さんも、もとは介護職員のひとりでした。立場は変わっても、そこに現場の職員と施設長という隔たりはなく、ふじの郷にとって良いことを追求する同志なのだとひしひしと感じました。


「今はもうあえて入居者体験をしてもらわずとも、利用者さんを見て、自ら動いてくれています」と、熊澤さんは言います。

 

自分が入居者体験をしたらと想像してみると、困っている時に言葉にしなくても、そっと目線を合わせて、「どうかしましたか?」と尋ねてもらえることを何よりも欲すると思うのです。自分に目を向けてほしい、気にかけてほしい、話を聞いてほしい、思いつくのはそんなことばかりで、車いすを押してほしいなどという介助は後回しに思えてきます。

 

そうしたご利用者さんの「声」に耳を傾けているからこそ、希望が叶い、満面の笑みをカメラのシャッターを切る人へと向けてくれるのだと思うのです


採用情報

施設・事業所名称 社会福祉法人藤心会 特別養護老人ホーム ふじの郷
 サービス形態 特別養護老人ホーム
 勤務場所

神奈川県平塚市大島190

(2021年、藤沢市遠藤地区に新規施設「特別養護老人ホーム 結いの丘」開設予定。希望者は勤務地を変更できます。)

 最寄り駅・アクセス

JR平塚駅からバス 大島バス停下車8分

募集職種 介護職
雇用形態

①正社員 ②非常勤・パート

仕事内容

ユニット型特別養護老人ホームにおける、ご利用者の生活全般に関わる介護がお仕事です。充実した研修もあり、資格取得も支援しています。年間200回を超える行事やレクリエーションがあることも、魅力のひとつです。

給与

①基本給160,000円~220,000円、職務能力手当10,000円~30,000円/月(資格・職務経験による)、処遇改善手当30,000円/月、夜勤手当5,000円/回

②1,000円~1,400円/時(資格・職務経験・勤務日数による)、処遇改善手当5,000円~20,000円/月

勤務時間

①7:30~16:30、9:30~18:30、13:00~22:00、21:45~翌7:45

②7:30~16:30、9:30~18:30、13:00~22:00、または7:30~22:00の間の4時間から

休日

①週休二日制(シフトによる)

資格 初任者研修修了者以上
ボーナス

①年2回合計3.1カ月

②年2回合計20,000円~50,000円

夜勤 ①月平均4回
交通費 実費40,000円/月まで支給
社会保険

①雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金、退職金制度

②労災保険、退職金制度

車通勤 可(無料駐車場あり)
昇給 ①あり(0円~1,000円)
見学 OK
その他  


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職員さんの居心地の良さは、そのままご利用者さんに伝わります。いい関係からいい介護は生まれるのです。

町田、鶴川他

民間救命救急の草分けであり、訪問介護・看護の事業所が併設している専門性の高い事業所です。訪問介護は難しくありません。

本厚木