スミレの花咲くころに【相模原すみれ園】

相模大野駅、もしくはJR横浜線の古淵駅からバスで少し行ったところに、相模原すみれ園はあります。開所してからまだ3年と新しいこともあって、外観だけではなく、施設の内面も隅々まで、初々しさが残っています。私が訪れたときに響いていた掃除機の音からも、綺麗さを保とうという気持ちが伝わってきました。

入口でスリッパに履き替えていると、子どもたちの歓声が漏れ聞こえてきました。施設内にある託児所「とんとん」は、小さなお子さんを育てながら働いているお母さんにとっては有り難い存在です。隣にあるデイサービスの勤務時間帯(15時半まで)との相性が良く、またわが子が隣の部屋にいるという安心感があります。そのような理由からも、デイサービスにはお母さんたちが多く、困ったときはお互いさまの精神で働いているとのこと。


相模原すみれ園は、従来型とユニット型が同じ建物の中にある、珍しいタイプの特別養護老人ホームです。新しく入ってくる職員さんの配属を考えるとき、その人となりを見て、従来型かユニット型かを直感的に決めるそうです。直感的というと誤解を招くかもしれませんが、たとえばゆっくりと話す人は、もしかするとひとり一人と密にゆったりと関わる介護ができるユニット型の方が合うかもしれない、ハッキリしている印象の人は、大人数の利用者さんをたくさんの職員で介護するにぎやかな従来型の方が向いているかもしれない、などと想像するということ。その他、介護の仕事の経験や本人の意向を踏まえつつ、その人に合う働き方を提供できるのです。

 

従来型の施設に入職すると、その施設を辞めない限りはずっと従来型であり、ユニット型の施設も同じですが、従来型とユニット型がひとつの施設内に共存している相模原すみれ園だからこそ、従来型かユニット型かという選択が可能になるのです。さらに前述したように、子どもが生まれたからデイサービスに異動し、隣にある託児所にお子さんを預けながら働くという働く場所の選択肢もあります。


家のように思ってもらいたい

まずは1階のユニット型から見せてもらいました。介護主任の山口さんは、「家のように思ってもらえるように取り組んでいます」とおっしゃいます。ユニットの入り口は玄関であり、職員と利用者さんが一緒に飾りつけをします。その先に利用者さんたちの家があり、それぞれの生活がある。つまり、家のように思ってもらえるということは、その人それぞれの生活に合わせた支援をするということを意味します。たとえば、24時間シートを用いて、その利用者さんの生活リズムを把握し、寝たい時間に寝てもらい、行きたい時間にお手洗いにお連れする。「僕たちだって、休日ぐらいは遅くまで寝ていたいって思うじゃないですか」とは山口さん。そう、家で暮らしていると思えば、たまの寝坊ぐらいは誰にとっても普通のことです。


自分に置き換えてみる

従来型の施設での介護経験が長いと、ユニット型の介護に戸惑うことがあります。同じ特別養護老人ホームにおけるケアにもかかわらず、ふたつは全くの別物なのです。たとえが相応しいかどうか分かりませんが、同じ道着を着ていても柔道と合気道ぐらい違う。従来型における介護は、こちらの状況や都合に合わせて行われるのに対し、ユニット型では利用者さんのリズムや生活にこちらが合わせることが求められる。従来型の介護に慣れている職員がユニット型に移るときは、考え方を変えなければならないほどです。

 

食事は、調理室でつくられた食事を配膳するのではなく、キッチンで調理されたものをお出しする。その場でつくると、ご飯の炊けた匂いやお味噌汁の香りがリビングにも漂って、まるで家にいるような感覚になるといいます。

 

「自分に置き換えて考えてみれば、分かりやすいですね」という山口さんの言葉に、私は大きく首を縦に振りました。自分に置き換えてみることが、先ほどの考え方を変えるということにつながるのでしょう。

 

ダイニングルームとリビングルームがつながっている空間を見せてもらい、その広さに驚いていると、「ここは利用者さんたちにとっての家ですから、実はもう少しこじんまりした方が良いのです」と山口さんは教えてくれました。なるほどたしかに、こんなに広いダイニングやリビングのある家に住まれていた方などいないでしょう。もし私だったとしたら、広すぎることで、どこかの施設にいるような気がして落ち着かなくなるかもしれません。


 次に従来型のフロアに案内してもらいました。想像していたほどに騒がしくはなく、多くの利用者さんたちが一堂に会してはいますが、職員さんたちは終始なごやかに介護をしているように見えました。こちらのフロアでは食事の介助が行われており、別のフロアでは体操が始まりました。

 

従来型とはいえ、相模原すみれ園の場合、ひとつのフロアに30名の利用者さんしかいません。60名ほどの利用者さんを一斉に介護するのが従来型の通常であるのに対し、その半分ほど。さすがに60名も利用者さんがいると、名前を覚えるのがやっとで、なかなかひとり一人の特徴や性格などを把握しつつケアするのは難しいのですが、30名までだとギリギリというのが正直なところだそうです。


変わっていかなければ

変わっていかなければならないと思っています」と山口さんは力を込めて言ってくれました。私はこの言葉を聞き、素直に凄いなと思いました。自分たちの良いところを挙げ、取り組みを紹介することはどの施設や事業所でもできても、自分たちが変わっていかなければならないと言えるところは少ないからです。施設や事業所だけではなく、企業や学校であっても、上手く行っているときとそうではないときの波があり、多かれ少なかれ訪れる良くない波の中でも、自分たちは変わっていかねばならないと心から言える人間や施設等こそが、ほんとうに変わっていくことができると私は思います。


最後にデイサービスを見学させていただきました。「ここは女性スタッフばかりの花園ですよ」と言われたとおり、デイルーム全体の雰囲気や装飾から、華やかさが伝わってくるようでした。ひとりの女性スタッフが盛り付けをしているおかずを見せてもらうと、牛肉コロッケ、いんげんのバター醤油炒め、切り干し大根の酢のものなど、私のお腹が鳴ってしまいそう。ここのキッチンで簡単に調理をしてからお出しするそうです。「簡単にですけどね」とふたりは照れ笑いをされていました。


従来型の特養、ユニット型の特養、そしてデイサービスを見学させてもらい、まるで3つの施設を回ったような気がしていると、施設長の龍野さんが駆けつけてくださいました。今日は忙しくて施設案内を主任の山口さんに任せたことを詫びつつ、私のリクエストに快く応じて、写真を撮らせていただきました。その謙虚さとフットワークの軽さに、私は相模原すみれ園の未来を見ました。今はまだ種から出てきた芽かもしれませんが、その芽が少しずつ成長して大きくなり、いつの日か美しい花に変わる。すみれの花が咲くころ、またここに来たいと思います。


採用情報

施設・事業所名称 社会福祉法人 彩陽会 相模原すみれ園
 サービス形態 特別養護老人ホーム/短期入所/通所/居宅
 勤務場所 相模原市南区東大沼3-29-47-1
 最寄り駅・アクセス

JR横浜線「古淵」駅からバスで約9分 2番バス乗り場から「小田急相模原駅」行き乗車、バス停「大沼中央」下車徒歩約2分

小田急小田原線「相模大野」駅からバスで約13分 北口1番バス乗り場から「北里大学病院」行き乗車、バス停「大沼」下車徒歩約3分

募集職種 介護職
雇用形態

特別養護老人ホームの常勤・非常勤

仕事内容

◎老人福祉施設における介護業務全般 ・食事、入浴、排せつ介助等の身体介護 ・レクレーションなど

【特別養護老人ホーム】  ユニット型 60床 

従来型 60床  ショート   12床

※特養、ショート、デイ、訪問等を展開する複合施設です

給与

常勤 基本給 150, 900円~

資格手当 初任者研修5, 000円、介護福祉士15, 000

処遇改善手当 20, 000円/月 夜勤手当 9,000円/回(月5回平均) 非常勤 1,020円~(※処遇改善含む)

勤務時間

早番① 7:00 ~ 16:00、早番② 7:30 ~ 16:30、

日勤① 8:30 ~ 17:30、日勤② 9:00 ~ 18:00、

遅番① 10:30 ~ 19:30、遅番② 11:00 ~ 20:00、 夜勤① 16:30 ~ 翌9:30、夜勤② 21:30 ~ 翌7:30

休日

年間107日

資格 初任者研修修了者以上
ボーナス 常勤:年間最大4.5ヶ月(※平成28年度実績:4.0ヶ月)
夜勤 なし
交通費 実費(※上限月 20,000円)
社会保険 健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険 (非常勤の場合、勤務時間により加入)
車通勤
昇給 年1回
選考基準・プロセス 面接にお越しください
見学 OK
その他  


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