よき環境であること【青葉あさくら苑】

介護職員の栗原さんが、咀嚼(そしゃく)の難しい方向けにペースト状に調理されたシュウマイをご利用者さんの口に運ぶと、利用者さんはモグモグと味を確かめるように舌を動かし、ゴクリとよい音を立てて飲み込んでくれました。

 

つい先ほど、ほうれん草の和え物を食べた時の、口をすぼませ、目をギュッとつむった嫌そうな顔つきとは打って変わって、ご利用者さんも嬉しそうです。

 

「一時期に比べると、量も食べられるようになりましたよ。好きなものだったら、ほら、この通りです」

 

心配して様子を見に来ていた栄養士の成松さんに栗原さんはそう話します。


ユニットはひとつの家

ここは、横浜市青葉区恩田にある、特別養護老人ホーム青葉あさくら苑。子どもの国線の恩田駅が最寄り駅。

 

町田市からもすぐそばのエリアです。車で通う職員さんも多く、またJR横浜線・東急田園都市線の長津田駅からの職員送迎バスを利用して通勤する人もいます。

 

青葉あさくら苑はユニット型の施設。12個あるユニットには、1丁目から12丁目まで番地の名前が並び、館内図を見ると施設がまるで一つの町のよう。各ユニットには、10人のご利用者さんが暮らしています。

 

それぞれのベッドや衣類ダンスやお仏壇などを持ち込んだ個室があり、お風呂やキッチンも1ユニットにひとつずつ備え付けられています。

 

 

“特別養護老人ホーム=介護度の重たい人がたくさん生活をしていて、職員さんは走り回り仕事に追われている”と、偏った印象を抱かれがちですが、このようなユニット型の施設は、各ユニットをひとつの家族や家として捉えた造りになっているため、職員さんもユニットごとの勤務となり、1人ひとりのご利用者さんをより細やかに把握した介護ができるようになっています。


その人にとって食べやすい食事

11時半をすぎると、ご利用者さんたちはリビングに集まり始め、テレビのワイドショーを見ながら、今か今かと昼食を待っています。

「今日は焼きそばだってさ」、「あら~」など食事前のにぎやかさも、どこの家にもある光景でしょうか。

 

 

調理室から運ばれてきた10人分の昼食は、一口大にカットされていたり、細かく刻まれていたり、ペースト状になっていたりと、同じメニューでも見た目が異なります。


厨房から届いた食事を、10枚のお盆に1皿ずつのせ変えながら、パイナップルのような繊維質のものはキッチンバサミでさらに細かく切ったり、フルーツ缶のような水分量の多いものには汁にとろみをつけて、飲み込みやすくしたり調整していきます。


その日のご利用者さんの体調などによっても、食べやすい食事の状態は微妙に変化するため、こうしたひと手間は欠かせません。管理栄養士や看護師などの視点も踏まえて、ご利用さん1人ひとりのケアプランとして組み込まれており、ユニットの介護職員で周知し行っています。

 

食事というと、スプーンですくって口に運ぶ介助ばかりが目立ちがちですが、食べる前の準備を整えておくことも、最後まで楽しい食事の時間を支える介護のひとつです。


働く時間を働く人に合わせる

「働く時間の相談に乗ってくれるところが働きやすい」と話す職員さんの声を休憩室で耳にしました。人事課長の玉上さんに聞くと、働く人の事情に合わせて働く時間を調整しているのだと言います。

 

施設全体として正職員の数よりも非正規職員(パート・アルバイト)の数の方が多いのも、それを聞くと納得します。1人ひとりの話を聞き、雇用形態や働く時間などを働きやすいように整えることで、仕事に専念してもらえます。


皆が意見を言いやすい環境をつくる

「介護の仕事に初めて就いたデイサービスに入職して2週間目ぐらいの頃、先輩職員から頼まれた仕事が教わったことのない介助でした。『すみませんが、分からないので教えてください』そう頼んだ途端、表情が鬼のように変わり、『だったら説明するから、メモ取って1回で覚えて!』と言われました。年齢の問題ではありませんが、私よりも1020も年下の職員さんだったのですよ」

 

あまりのできごとに驚いた栗原さんでしたが、困って相談した所長さんの言葉に救われたのだと言います。

「人によって、覚え方も覚えるスピードも違うのよ。若くても覚えるのが苦手な人もいるし、歳を重ねていても得意な人もいる。心配しなくていいわよ」

 

今、ユニットリーダーとして気を付けていることも、その言葉に由来しています。

 

「一緒に働く職員さんは介護の経験も様々であり、当たり前ですが、介護に限らず持っている知識が全員異なります。ご利用者さんの介助ひとつ取っても、いろいろな考え方が出てくるものです。たくさん出て来た意見の中から、最善な方法を考えればいいのだと思うのです。リーダーや経験年数、年齢など関係なしに、“これはどうかな?”と職員さん皆が言いやすい環境を整えることが、リーダーである私の仕事だと思っています」

 

休憩室で「いろいろ話を聞いてくれるから、働きやすいですよ」と、口にしていた職員さんもいました。

 

職員さん1人ひとりが違うということを受け入れ、認め、肯定しているように感じます。その安心感が、働きやすいと感じるひとつの基準になっているように見えました。

 

利用者さんへの介護だけではなく、職員同士の助け合い、そして働く人と働く先の関係において、土台となる環境に目を向け、整えておくことの大切さを教えてもらいました。


採用情報

施設・事業所名称 社会福祉法人一乗谷友愛会 青葉あさくら苑
 サービス形態 特別養護老人ホーム
 勤務場所

横浜市青葉区恩田町2994-1

 最寄り駅・アクセス

JR横浜線・東急田園都市線長津田駅から送迎バス10分 こどもの国線恩田駅 徒歩10分

募集職種 介護正職員
雇用形態

正社員

仕事内容

施設に入居しているご利用者さんの生活全般にまつわる介護です。1ユニットに10人のご利用者さんが暮らすユニットにて働きます。

給与

基本給161,400円~210,000円、特別手当(介護職員処遇改善交付金)18,000円/月、特殊業務手当10,000円/月、定期残業14,000円~18,000円/月(月10時間分の残業代。超えた場合別途支給)、夜勤手当5,000円/回、扶養手当、勤続手当、役割手当、資格手当(介護福祉士:5,000円/月)

勤務時間

7:00~16:00、9:00~18:00、11:30~20:30、17:00~翌10:00

休日

週休二日制(シフトによる)

資格 初任者研修修了者以上
ボーナス

年2回合計3.5カ月分

夜勤 月平均5回
交通費 実費30,000円/月まで支給支給
社会保険

雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金、退職金制度あり

車通勤 可(駐車場自己負担5,000円)
昇給 あり(前年度実績2,000円~3,000円/月
見学 OK
その他  


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