「美味しい肴をあてに、晩酌がしたいな」
特別養護老人ホームで暮らすご利用者さんがふとこぼしたリクエストを耳にして、とっさに介護職員の土屋さんが声をかけます。
「来週、手作り餃子パーティーを開くので、良かったら一杯どうですか?」
焼きたてほやほやの湯気があがる餃子を頬張りながら、冷えたビールをゴクリとすれば、どんなご利用者さんも介護職員も、自然と頬がほころび、餃子に伸びる手が止まらなくなる。そんな美味しく温かいひと時が、ありありと目に浮かびます。
ご利用者さんにとっても、介護職員にとっても、リクエストを叶えようとするのが、青葉あさくら苑最大の持ち味です。
横浜市青葉区、こどもの国線の恩田駅から徒歩10分ほどのところに、特別養護老人ホーム青葉あさくら苑はあります。JR横浜線・東急田園都市線の長津田駅から送迎バスも運行されているため、横浜市緑区や町田市、川崎市宮前区方面からの通勤も可能です。
ユニット型の特別養護老人ホームには、1ユニットにつき10人のご利用者さんが暮らしています。ユニットの名前が1丁目、2丁目と、地図にあるような呼び名が付けられていることからも、居室がご利用者さんにとっての家であり、ユニットがひとつの街であるかのように思えてきます。
「あさくらグループの理念として『自由な生活の実現』があります。自由とはすなわち、選択肢があるということだと思っています」
インタビューした職員さんも、「青葉あさくら苑は自由な施設ですよ」と口々に話していたことにもつながります。
「ご利用者さんの自由を実現するためには、ユニット職員1人ひとりの考えを尊重することが重要だと考えています。たとえばハード面であれば、職員さんの制服をなくし、仕事に適した服装を各々選んでもらっています。ソフト面で言うと、職員さんそれぞれにキャリアラダーを用意しているので、自らの実現したいことを叶えるために青葉あさくら苑という組織を活用してもらいたいと考えています」
介護専門学校で教鞭もふるう副施設長の川澄さんは、少し難しい話をかみ砕き、分かりやすく話してくださいました。
キャリアラダーとは、はしごを一つひとつ登るようにキャリアアップができるように整えられた人事制度のこと。現場で働く介護職員であれば、まずは介護福祉士取得を目標に考える人もいれば、生活スタイルに合わせつつ様々な介護サービスで経験を積み上げていくことを望む人もいたりと、キャリア形成の道筋も一様ではありません。
働く人それぞれの異なる目標に合わせて選択できるラダー(はしご)があることは、自分のキャリアの築き方を自分で選んで登れることにつながります。
慣れた手つきで鍋に水をはる介護職員の土屋さん。彼女は湘南ケアカレッジで実務者研修を受講した卒業生です。2ユニットを束ねるグループリーダーでもある彼女は、その頼りがいのある姉御肌を慕ってか、「姉さん(ねぇさん)」と職員さんから呼ばれています。
元々料理をつくることが好きな彼女は、
「食事が生きる楽しみだ」
とご利用者さんがふとこぼした一言をきっかけに、年に何度かユニットのキッチンに自ら立ち、ご利用者さんに手料理をふるまうようになりました。
施設でももちろん1日3食の食事は提供されていますが、そのメニューはある程度決まっている料理のローテーションに他ならず、味付けも標準的な美味しさを追求しています。
そのため、1人ひとりの微妙に異なる好みを反映したり、自宅であればその日に食べたいと思ったものを作って食べるという当たり前の選択が難しいのです。
「今まで作ってきた料理は数知れず。夏には同僚が買って来てくれたスイカを使って、大きなフルーツポンチを作りました。寄せ鍋をした時は、カボチャを入れてゆっくりと煮込んだら舌で押すだけで崩れるほどになり、ペースト状の食事しか食べられない方も『甘いねぇ』と喜んで召し上がってくれました」
「寒くなってきたので、来週は我が家秘伝のおでんを作ります。味の決め手は、手羽中を入れることです。関東のおでんは出汁が黒いでしょう。土屋家のおでんは醤油を使わずに、鶏出汁とかつお出汁だけで煮るので、澄んだだし汁になります。味も濃くないため、皆さんの好みだと思います」
作る人から食べる人への心遣いこそが、料理の出来上がりを左右します。食べる人の喜ぶ顔を思い浮かべて作れば、自然とその人の好む味付け、食べやすい大きさ、固さを選び作られていくからです。食べる人に喜んでもらいたいという想いがあるからこそ、美味しい料理になるのです。
そうして出来上がった食事を囲むことで、ご利用者さんのみならず、喜びを共に分かち味わえる人々の生きる楽しみにもなっていくのでしょう。
「そろそろ起きましょうか」
夜勤明けとは思えないほどの明るい声で、ご利用者さんに声をかけていたのはユニットリーダーの栗原さん。
今から10年前、彼女はデイサービスで介護の仕事をスタートさせました。多くの先輩から様々なことを学ぶ中、もっと幅広い知識と経験を身につけるために、特別養護老人ホームでの勤務へと転身しました。
「デイサービスとは勝手の違うことばかりでしたが、特別養護老人ホームでしか見られないご利用者さんの生活がここにはありました」
彼女の語る言葉や放つ雰囲気からは、幼い子供の育児と平行して、自らが選んだキャリアも大いに楽しんできたことが伝わってくるようでした。
「娘が来年から保育士として働き始めることになりました。『お母さんが高齢者に関わるように、私も子供たちに関わりたい』と意気込んでいるのを見ると、嬉しいですね」
と微笑む栗原さん。
娘さんは学生の頃から、彼女が勤める職場でボランティアとして楽器を演奏したり、母の働く姿を間近に見て育ってきました。精一杯好きな仕事に打ち込む母の後ろ姿を見て、その背中を追いたいと素直に思えたのでしょう。
自由な生活とはどのようにして実現するのでしょうか。何もかもが好き勝手にできることでも、全てが望みどおりに与えられていることでもなく、たとえ制限や不自由があったとしても、自ら選ぶことで自由になれるのだと思います。
利用者さんのひと言から餃子パーティーを催したり、自家製の鍋や時にはフルーツポンチを振舞ってみたり、自由な生活を実現するために、介護スタッフは利用者さんの選択を尊重し、リクエストに応えようと努めます。
そして、介護スタッフ自らも、働くための服装を選び、またキャリアを選ぶことで自由を実現することができるのです。
【正規職員】 社会福祉法人一乗谷友愛会 特別養護老人ホーム青葉あさくら苑
年収例 3,196,200円~4,089,000円(初任者研修修了時の場合) 3,498,700円~4,221,000円(経験3年介護福祉士の場合)
月収例 221,900円~279,500円(初任者研修修了時の場合) 内訳【基本給152,400円~210,000円、 処遇改善手当10,000円、特定処遇改善手当8,00円、 夜勤手当5,500円/回(月平均5回)、特殊業務手当 10,000円、 定期残業手当14,000円~(月10時間分の残業代として)】 他手当:扶養手当(配偶者:15,000円、子1人5,000円、3人目以降2,000円) 賞与:合計3.5カ月年2回支給
243,900円~290,500円(経験3年介護福祉士の場合) 内訳【基本給163,400円~210,000円、 処遇改善手当10,000円 、特定処遇改善手当8,000円、 夜勤手当5,500円/回(月平均5回)、 資格手当10,000(うち5,000円は特定処遇改善加算)円、 特殊業務手当10,000円、定期残業手当15,000円~(月10時間分の残業代として)】 他手当:扶養手当(配偶者:15,000円、子1人5,000円、3人目以降2,000円) 賞与:合計3.5カ月年2回支給
待遇 ・交通費支給(6か月定期の1/6を毎月支給、上限3万円/月まで) ・社会保険(労災保険、雇用保険、健康保険、厚生年金、退職金共済) ・車、バイク通勤(可、駐車場有料3,000円/月) ・昇給あり ・制服なし
勤務地 横浜市青葉区恩田町2994-1
アクセス 長津田駅より施設送迎バス 5分
勤務時間 7:00~20:30の間の1日8時間、 及び夜勤17:00~翌10:00
休日 年間休日109日
応募資格 介護職員初任者研修修了以上
公式ホームページ |
【パート】 社会福祉法人一乗谷友愛会 特別養護老人ホーム青葉あさくら苑
時給例 1,020~1,200円※勤務時間等に応じて(初任者研修修了時の場合) 1,150円~1,500円※勤務時間等に応じて(経験3年介護福祉士の場合)
待遇 ・交通費支給(6か月定期の1/6を毎月支給、上限3万円/月まで) ・社会保険(労災保険、雇用保険、健康保険、厚生年金、退職金共済) ※勤務時間に応じて ・車、バイク通勤(可、駐車場有料3,000円/月) ・昇給あり ・制服なし
勤務地 横浜市青葉区恩田町2994-1
アクセス 長津田駅より施設送迎バス 5分
勤務時間 7:00~20:30の間の4時間~、週に3日の勤務からご相談ください。
休日 ご相談ください
応募資格 介護職員初任者研修修了以上 |
見学ポイント
採用担当からひと言
他にもこんな施設・事業所があります
ふらりと客人が施設に立ち寄り、かつてここで暮らした親の思い出話に花を咲かせるのも珍しいことではありません。ご利用者さんとその家族の望む生活がここにあります。
特別養護老人ホーム
中山