神奈川・町田地域にある素敵な施設・事業所を紹介する、介護・福祉の仕事の情報誌(サイト)です。
旅をするときのガイドブックのように、介護・福祉の仕事を探すときに手に取って(見て)もらい、またいつまでも手元に残しておいてもらえる介護求人の手引きを目指しています。
これから介護の仕事を探す人も、新しい場所にステップアップしたい人も、私たちと一緒に仕事探しの旅に出ませんか。
介護の仕事さがし(転職)を成功させる3つのポイント
介護の仕事はどこも同じではありません。たとえば同じ特別養護老人ホームでも、介護に対する想いや取り組みから、職員さんたちの雰囲気、働き方、求める人物像まで、施設ごとに全く異なります。
「介護仕事百景」では、湘南ケアカレッジの卒業生さんたちが働いている施設・事業所を中心に、現場を取材させていただき、記事を書き、写真を撮り、動画を作製し、施設・事業所のありのままの姿をオープンにお伝えします。
こんなに一生懸命に介護に取り組んでいる素晴らしい施設・事業所があることを、ぜひ知ってもらいたいと願います。
やりがいだけでは介護の仕事は長く続きません。長く働くことを考えると、お金のことも最初からきっちりと知っておくことは大切です。
ところが、介護の仕事は給与体系が複雑で、求人広告を見ても本当の給与が分かりにくい…。各種手当(夜勤手当、処遇改善手当など)を全て含めているため、月額の給与が実際よりも多く見えたり、その逆も然り。で、実際の年収はいくらになるの?というのが正直なところでしょう。
「介護仕事百景」は、給与の内訳から各種手当まで細かく公表し、年収ベースでも知ってもらうことができますので、ぜひ参考にしてみてください。
自分に合った介護の仕事(職場)や働き方を見つけるためには、実際に現場を見てみることが何よりも大切です。
いきなり面接に進むよりも、まずは見学をしてみることをお勧めします。担当者の話を聞き、現場の雰囲気(利用者さんの表情やスタッフの振る舞い等)を見るだけで、何か感じることがあるはずです。その後、もし気に入ったら、採用面接に進んでみてはいかがでしょうか。
「介護仕事百景」に掲載されている施設・事業所はオープンであり、いつでも見学は可能です。採用担当者に直接電話やメールをして、まずは一歩踏み出してみましょう。
私は介護の仕事を特別養護老人ホームから始めました。そのころは無資格でしたし、介護に対する知識はゼロ。まっさらと言えば聞こえはいいですが、右も左もわからないド新人でした。持ち前の方向オンチを活かし(?)、認知症のご利用者さんと共に施設内で迷子になったぐらいです。
今でも忘れられないのは、初めてベッドから車いすへの移乗介助をさせてもらった時のこと。なんとかご利用者さんを車いすへ移乗できましたが、しっかりと座らせられなかっただけではなく、緊張と持ち上げ介護のせいでお互い汗だくに。にもかかわらず、「ありがとうね、みさきちゃん」と感謝されたのです。「えっ?これぐらいのことで?」と驚きは隠せませんでした。
後日、その利用者さんと歓談していたとき、「あの時、本当は怖かったのよ。でもね、ひ孫みたいでいつもニコニコしているから、実験台にされてもいいやと思ったの」と言ってくださったことで、私の不安は全て見透かされていたのだと気づきました。
私の名前を最初に覚えてくれたそのご利用者さんの、「髪の毛、赤ちゃんみたいでしょ」とふわふわとした綿毛のような髪をなでながら、目を細めて笑う仕草が大好きで、仕事に疲れたときに何度お部屋におじゃまして、他愛もない話をしたことか。
引っ越しを機にその特養を退職し、次に働くことになった施設で、介護職員初任者研修を受けてくるよう勧められたことがきっかけで湘南ケアカレッジを訪れました。
今思えば、数ある学校の中からあの時ケアカレを選んでいなかったら、恐らく介護の仕事は辞めてしまっていましたし、もしも続けていたとしても、自分の知っている狭い世界でだけで判断してしまう想像力のない介護士になっていたと思います。
偶然としか言いようのない力のおかけで、ケアカレで初任者研修を受講し、そこでの先生方やクラスメイトさんとの出会いによって、もう一度介護の仕事に向き合う気持ちが戻ってきたのです。自分がしたいと思っている介護が間違っているのではないか、とやる気をなくしかけていた私でしたが、介護の面白さやそこに関わる人たちの人間らしい部分に触れ、やっぱりこの仕事が好きだと思い直すことができました。
どの仕事でも大変なことがあると思いますし、もちろん介護の仕事も良いことばかりではありません。時に悲しい思いをするお別れの場面もあります。私の移乗介護に付き合ってくれたご利用者さんとも、お別れがありました。いつものように出勤した時には、その方はもういませんでした。
明日また会えると思っていたのに・・・、少し食欲がないだけだと思っていたのに・・・。未熟だった私には気づけなかったサインがたくさんあったことに、いつもの居室に会いに行っても笑ってくれる人がいなくなって初めて気づきました。
もう会えないことを頭では理解していても、うまくいかないことがあったときには、またあの笑顔が見たくなります。そのご利用者さんには、頂いたもののほんの少しも返せなかったけれど、「いつもありがとう」と何もできない私を励まし続けてくれたその気持ちを、今度は他の誰かに返せたらと思います。
素敵なご利用者さん、ケアカレの先生方やクラスメイトがそうしてくれたように、今度は私が背中をそっと押せる人になりたいと思って、今ここにいます。
「介護仕事百景」を通し、新たに介護の仕事を始める人や悩み立ち止まっている人が、ここに紹介するような素敵な介護の仕事とそこにまつわる人々と出会えることを心から願っています。
「介護仕事百景」編集者 影山みさき