病院で介護士として働くということ【鶴川記念病院・鶴川リハビリテーション病院】

「相撲について詳しいですね」

 

夕方の5時を過ぎたころ、大相撲中継を熱心に観戦する患者さんに話しかける介護士の石川さん。表情豊かに驚き、笑う彼女を相手に気を良くして、「今場所、調子が良いのはなぁ…」と相撲の技や力士の話を続ける患者さん。介護施設でも見かける心和む瞬間が、ここにもありました。

鶴川で昔から地域医療を支え続けてきたのが、新富士病院グループ医療法人社団三医会の鶴川記念病院と鶴川リハビリテーション病院です。

 

平成22年に開院した鶴川記念病院は180床(地域包括病床含む)、平成26年に開院した鶴川リハビリテーション病院は120床、さらに令和元年から回復期病棟も始めました。

 

最先端医療を追求することではなく、鶴川の緑の環境の中でゆっくりと患者さん1人ひとりに適切な医療・看護を行っています。また、訪問看護などの在宅部門と連携し「家(地域)に帰せる病院」を目指しています。


介護士の専門性がより発揮できる

採用担当の中溝さんは、医療法人社団三医会をこう表現します。

 

「ゆるやかな時間が過ぎていき、穏やかな雰囲気があります。患者さんに寄り添った介護・看護がしたいと前向きな職員さんや、勤務年数が長い職員が多いのも、働きやすい職場だからだと思います」

 

病院内は、病棟によって異なる役割を担っています。患者さんの入退院が多い病棟、医療依存度が高く長期間入院をしている患者さんの退院を支援する病棟、そして最期の時間を病院で過ごす患者さんが入院している病棟など、さまざまな病状の患者さんの医療を支えています。

 

病院内での介護士は病棟ごとに勤務し、医療分野は看護師、生活支援は介護士とお互い協力し連携を図りながら働いています。もちろん、患者さんの介助をする中で気付いた変化はすぐに看護師に報告し、対応してもらうことができます。

 

介護士として働く上では、看護師が常に同じ病棟内にいることで、何でも相談することができ、安心して介護の仕事に集中することができます。医療は看護師、生活支援は介護士と分業するからこそ、専門分野に注力し、それぞれの専門性がより発揮できる環境がつくられていくのです。

 

 

また、職種を横断したチームとして排泄介助や処置などさまざまな仕事を看護師と介護士が一緒に行い、患者さんの状況を把握し、注意点などさまざまな情報を共有しています。


日に日に回復する患者さんを間近で支える

201910月、鶴川リハビリテーション病院内に回復期リハビリテーション病棟が新設されました。20床あるこの病棟に入院する患者さんは、骨折や脳血管障害などの後遺症のリハビリテーションを3カ月間、集中的に行い、機能の回復を目指します。


「できることは自分でやってもらうことで、回復していく過程で、さらにできることを増やしていけるよう念頭に置きながら支援しています。場合によっては、あえて介護士が手を出さずにぐっとこらえ、患者さんが自分でするのを待つことも仕事なのです」

 

そう語るのは、回復期リハビリテーション病棟に勤務する介護士の山村さん。

 

病院で勤めて5年目になるという彼は、転職してきた当時のことをこう振り返ります。

 

「前職は物を扱う仕事で、男性が多くを占める職場でした。介護士という人と接する仕事で、しかも女性が多い職場への転職だったので、初めは緊張しました。男性患者さんへの電動カミソリを使った髭剃りも、自分の髭を剃るのと他者のそれとは訳が違って、手が震えるほど緊張したのを覚えています」

 

「物は大量に扱っても『ありがとう』と言ってくれませんでしたが、介護士の仕事は患者さんから感謝を直接受け取れる仕事です」と嬉しそうに話します。


3カ月という期間のなかで、看護師が医療面をサポートする看護計画を練り、リハビリ職が患者さんの日常動作を評価し、介助において必要なポイントを整理して共有します。

 

そして、一番大切なことは、患者さん自身が向上心を持ち、回復する目的を明確に定めることです。周囲の万全なサポートも、患者さんの意思があってこそ活きてきます。

 

そのなかで介護士は、生活全般を支えながら、日々できることが増えていく患者さんの様子を観察し、記録を残していきます。できなかったことが少しずつできるようになることで、日に日に患者さんの表情も晴れていくことでしょう。

 

その様子を間近で見守り、支えられるのも介護士としての喜びになるはずです。


回数を重ねるごとに距離が縮まる

高校を卒業後すぐに鶴川記念病院で働き始めた石川さんは、今年で2年目の介護士です。ピンク色のユニフォームがよく似合う期待の若手です。

 

「働き始めたころは、患者さんの名前や意思疎通の方法や、食事の形態、患部や病状によって右側臥位は禁止などという禁則や専門用語など、覚えることが多いなと感じました。一緒に働く看護師さんの名前も覚えるまでは、誰が担当の看護師さんなのか分からず、プリセプター(新人指導担当)の先輩を通して報告をしていました」

 

「私の勤める病棟は、排泄介助の際に介護士と看護師がペアになって介助するので、一緒に仕事をする回数を重ねるごとに距離も縮まり、今では些細な変化も自ら看護師に報告できます」

 

学生時代と比べると、働くにあたって新しい知識を覚えなければならず、一つひとつが新鮮で、その情報量の多さに驚いたはずです。新人職員が最初から滞りなく仕事ができるわけもなく、新しい環境での人間関係を築いていくことも一朝一夕にはいかないでしょう。

 

プリセプターが1年付き添い教えるのは、そういった経過をサポートし、社会人として育てていく意味合いもあるのでしょう。


表情を見逃さない

「爪が伸びてきているので切りましょうね」

 

石川さんが患者さんに話しかけ、パチン、パチンと爪を切り揃えていきます。

 

「指の肉をはさまないように、つい真剣になります」とじっと目を見開き、患者さんの指先に神経を集め、丁寧に爪切りを動かしていく彼女。

 

「患者さんの身体に触れる時には、できるだけ顔を見るようにしています。洋服の着脱において拘縮している腕を動かすときなど、痛いと思ったら表情が変わるので、それを見逃さないようにします」

 

 

患者さんの中には言葉によるコミュニケーションが難しい方もいらっしゃいますが、その意思は表情に現れると彼女は言います。

 

たしかに、もしも「痛い」と感じていたら、「痛い」と言えなくても、痛い表情をしているはずです。声が聞こえなくても、きちんと介護する側が観察することで、患者さんの声をしっかりと聞き届けることはできるのです。


実は、かつて私は、入院する友人を見舞いに、鶴川記念病院を訪れたことがありました。

 

ベッドをギャッジアップして話し込んでいたため、徐々に下の方へとずり落ちてきた大柄な友人の体勢を整えてもらおうとナースコールを押しました。

 

すると、すぐに制服を着た女性が現れ、「楽な姿勢になりましょう」と声をかけながら、素早くその体勢を整えてくれました。あっという間の出来事でしたが、終始スムーズかつ気持ちの良い介助風景でした。

 

そう、その女性もピンク色の制服を着た方だったことを、石川さんと話していた時にふと思い出しました。


より介護を突き詰める

「なぜ、そこでその声かけをするのですか?」

介助風景を見ながら、少し意地悪な質問を彼女にしてみたところ、

 

「自分がいきなり触れられたら嫌だから、患者さんも驚かせないように声をかけます」

 

とあまりに当たり前なことを尋ねる質問に、不思議そうな顔をして彼女は答えてくれました。

 

彼女の言葉で、病院という働く場所に惑わされ、本質を見失っていた自分に気が付き、私はハッと目が覚める感覚を味わいました。

 

たとえ場所はどこであっても、患者さんの話に耳を傾けたり、爪を切り清潔に整容することは、あくまで目標を達成するための手段です。その先にある患者さんが嬉しかったり、心地よく感じて笑顔になれる瞬間をつくることこそ、私たち介護士が患者さんから望まれている仕事の本質なのではないでしょうか。

 

病院で勤めるからといって看護をするわけではなく、他職種と働く中で、介護士は介護を突き詰め、より専門的に働けるようになるのです。

 

「患者さんと会話していて、笑顔が出るときがすごく嬉しい」

 

と曇りのない笑顔で話す彼女は、その本質にきっと気付いているのでしょう。


働く人の声

安心して働ける

特別養護老人ホームで勤めた後に、鶴川記念病院に転職しました。病院では、何か患者さんに変化があればすぐに看護師に指示を仰ぐことができるので、安心して働けています。介護士としては、とにかく患者さんを観察して変化を見逃さないことを心がけています。

鶴川記念病院療養病棟 介護主任

小口さん

 

思い出すだけで嬉しい

看護師やリハビリ職などとの多職種間のチームワークがあるのが良さだと思います。何かささいなことを支援するだけでも「ありがとう」と患者さんから言っていただけると、それだけで嬉しいですし、家に帰ったあともその言葉を思い出して、美味しいお酒が飲めます。

鶴川リハビリテーション病院回復期病棟

介護士 山村さん

 

患者さんを想える介護士ありたい

鶴川記念病院は患者さんを想える職員が多いのが素晴らしいと思います。私の新人教育を担当してくれた先輩も、患者さん想いでいろいろなことに気付ける介護士でした。私もその先輩のようになっていきたいです。

鶴川記念病院療養病棟 介護士

石川さん

 


施設・事業所紹介動画

採用情報

【常勤】

医療法人社団三医会

鶴川記念病院・鶴川リハビリテーション病院

 

年収例

2,662,500円~(初任者研修修了時の場合)

3,031,500円~(経験3年介護福祉士の場合)

 

月収例

231,500円~(初任者研修修了時の場合)

内訳【基本給154,000円、賞与手当入職後4ケ月目から38,500円 、

夜勤手当11,000円/回(月平均2回)、資格手当2,000円、住宅手当15,000円】

他手当:扶養手当(配偶者12,000・子7,000+小学生迄3,000)円

賞与:月々に分配支給

 

262,500円~(経験3年介護福祉士の場合)

内訳【基本給158,000円~、賞与手当入職後4ケ月目から39,500円、

夜勤手当11,000円/回(月平均4回)、資格手当6,000円、住宅手当15,000)円】

他手当:扶養手当(配偶者12,000・子7,000+小学生迄3,000 )円

賞与:合計0.5カ月年1回支給+月々に分配支給

 

待遇

・交通費支給(実費50,000円/月まで)

・社会保険(労災保険、雇用保険、健康保険、厚生年金、退職金共済)

・車、バイク通勤可(駐車場無料)

・昇給あり

・制服貸与

・春の新人交流会(帝国ホテル)

・一泊二日職員旅行(台湾、大分、USJ)、日帰り(劇団四季)

・バーベキュー・夏祭り

 

勤務地

町田市三輪町1059-1(鶴川記念病院)

町田市三輪町1129(鶴川リハビリテーション病院)

 

アクセス

小田急線鶴川駅からバス妙福寺前下車徒歩6分、

小田急線鶴川駅・横浜線長津田駅から送迎バスも運行

 

勤務時間

7:00~15:30、8:45~17:15、11:00~19:30、16:45~翌9:15

 

休日

4週8休、年間休日113日

 

応募資格

介護職員初任者研修修了以上

 

公式ホームページ

https://www.tsurukawakinen.or.jp/recruiting/

【非常勤】

医療法人社団三医会

鶴川記念病院、鶴川リハビリテーション病院

 

時給例

1,020円~(初任者研修修了時の場合)

1,100円~(経験3年介護福祉士の場合)

 

待遇

・交通費支給(実費50,000円/月まで)

・社会保険(労災保険、雇用保険、健康保険、厚生年金、退職金共済)

※法定通りに加入

・車、バイク通勤(可 駐車場無料)

・昇給あり

・制服貸与

 

勤務地

町田市三輪町1059-1(鶴川記念病院)

町田市三輪町1129(鶴川リハビリテーション病院)

 

アクセス

小田急線鶴川駅からバス妙福寺前下車徒歩6分、

小田急線鶴川駅・横浜線長津田駅から送迎バスも運行

 

勤務時間

8:45~17:15、週4~5日勤務からご相談ください

 

休日

雇用契約通り

 

応募資格

介護職員初任者研修修了以上


見学ポイント

就職相談担当 影山
就職相談担当 影山
病状の異なる患者さんのいる複数の病棟を見学すると、その雰囲気の違いを間近に感じることができますよ。

採用担当からひと言

医療法人社団三医会 採用担当 中溝
医療法人社団三医会 採用担当 中溝
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