いつもはスマホに釘付けだったり、疲れてうなだれている人が多い電車の中。今日はその手に色とりどりの紙袋や、慣れない手つきで平行を保つ箱が抱えられていました。
クリスマス・イブだなんてのは口実で、贈りたい想いをのせるなにかをプレゼントとして用意して、お世話になっている感謝や健やかな成長を見せてくれる喜びを伝えるのかもしれません。
イベントには全力で取り組む湘南ケアカレッジにも、サンタクロースがやってきました。
準備好きなサンタクロースとあれこれアイディアを練りながら、生徒さんへのプレゼントを相談しました。
今年は介護仕事百景が始まり、町田や相模原の卒業生さんが働いている事業所や施設に行ったり、話を聞かせてもらう機会ができました。美味しいパンを作っているところ、肉まんやちまきを作っているところ、作っている人がどんな人なのか知っているお店が増えました。
クリスマス・イブに寒いなか、長い階段にもへこたれずに教室にきてくださった生徒さんへ、温かい気持ちになってもらえるプレゼントを贈ることに決まりました。
そこで選ばれたのが、社会福祉法人地の星が運営するタピオラで作られたパウンドケーキ。
私が湘南ケアカレッジで初任者研修を受けたときのクラスメイトが、実務者研修を受けたときに出会った彼女は今そこで働いています。
出会ったときは高齢者施設で働いていた彼女は、そのあと繰り返された世界が広がる出会いを経て、今は障害者支援を仕事にしています。面白いことが好きな彼女といると、気に入らないことも、なんだか笑いに変えてくれる素敵なところを、仕事に活かせている姿が友人として嬉しく思います。
さっそく、彼女にパウンドケーキを買いたいと連絡をすると、40個ものパウンドケーキを入れた袋を抱えてケアカレまで来てくれました。チョコマーブル、レモン、フルーツどれも美味しそうで、ハンドメイドならではの切り口の微妙な違いが可愛らしくも見えました。
障害者が作っているから買うのでも、安いから買うのでもなく、良いものだから買いたい。贈りたい。パウンドケーキひとつにしても、湘南ケアカレッジの卒業生でもあり、友人、転職で良い出会いを持てた人として、さまざまなストーリーがあります。
(影山)