「あなたがいてくれて良かった」

クリスマス・イヴに、実はもう一人サンタクロースがケアカレに来てくれていました。彼女は8月に始まった初任者研修を、毎週通いきって11月に修了した卒業生さんです。

 

生徒さんに配るプレゼントの準備中、「結婚おめでとう」とお祝いの言葉と主婦の先輩としての素敵なアドバイスを添えて、ホットサンドメーカーをOさんは手渡してくれました。

 

思えば初日から、「席はどこでもいいのね」、「1日楽しかったわ」と、何度も私に話しかけてくれて、真っ先に名前を覚えた生徒さんでした。朝、教室で出迎えると必ず声をかけてくれて、いつしかOさんと話すことが日曜日の私の楽しみになっていました。

 

私が日曜日をお休みした翌週の朝、「おはようございます」と、Oさんに挨拶をすると「やっぱり、あなたがいてくれた方がいいわ」と、言ってくれた言葉に私の方が歓迎してもらった気持ちになりました。

 

研修に来てくださる生徒さんにとって、素晴らしい授業をしてくれる先生は大きい存在です。私も初任者研修をケアカレで受けたあの頃、先生の教えてくれる介護が面白くて、楽しくて、ケアカレという空間を夢中で楽しんでいたように思います。

 

毎週研修に通ってくださっていたのも、「なんだか夢中になりますね」とOさんがいつだったか言ってくれたように、毎回がまた次も受けたいと思える授業だったからだと思います。

 

先生が全力で授業をしてくれているところを、「今日も来てくれてありがとうございます」とお迎えしているだけだったのに、そこにいてくれて良かったと思ってもらえるなんて本当にありがたいことです。見守られていたのは、私の方でした。

 

研修を無事に最後まで楽しんでもらえるように応援していたつもりが、私の方がOさんに励ましてもらって、「また明日も頑張ろう」と、元気をもらっていました。研修を通して出会った生徒さんと、一方通行ではなくお互いが「あなたがいてくれて良かった」と思えることが嬉しいです。特養で働いていたころ、ご利用者さんから同じ言葉をかけてもらっていたことも思い出しました。

 

先生方にいただいたコーヒーカップに、コーヒーを淹れて、これまた頂き物の食パンで、さっそくホットサンドを作りました。ホットサンドメーカーは、食パンにはさむと何でもおいしくしてくれる魔法の機械みたいです。心強い味方になりました。(影山)