一緒に働きやすい施設をつくっていきませんか?【相模原敬寿園】

駅伝に4年連続で出場している高齢者施設。そこが今回の取材先です。

 

関東学院大学や東海大学など、箱根駅伝の出場常連校も走る相模原駅伝に、敬寿園の職員さんからなる「駅伝部」も参加しています。1チーム5人で、1人約3キロメートルを走り、タスキをつなぎます。勤務前にランニングをしたり、走りやすい身体を作るために減量に取り組み、自己ベストを更新する部員さんも多くいたりと、まるで本物のアスリート集団のよう。

 

相模原ギオンスタジアムにて行われる練習には、ご利用者さんも外出時に見に訪れてくれます。地域の方々に「敬寿園がんばれ!」と本番で応援してもらえる声が、出場している職員さんのエネルギーにもなっています。

 

「続けることに意味がある」と駅伝部スーパーサブの金澤施設長は語り、「来年は社会人チーム上位を狙いたい」と、出場するだけではなくさらに上を目指しています。

 

3年目までは相模原敬寿園の職員さんだけだった出場者も、4年目となる昨年は同法人の他施設の職員さんからなるチームにも参加して、他施設との職員さん同士の交流の輪も広がっています。

 

他にも麻雀部があり、平成29年度からはヨガ部も発足します。体を動かしたり、仕事とは関係なくコミュニケーションをはかることで、仕事にも良い影響があると言います。職場の愚痴の言い合いになりがちな飲み会の席でも、「また練習がんばろう」という会話から、ポジティブに思考が転換されていき、「この仕事を効率化するには、もっとこうした方がいいんじゃないかな」といった発想も生まれてきます。

 

 

法人の福利厚生として、ストレス発散のお手伝いをすることにより、施設のPRにもつなげているとは、とてもスマートなやり方に思えます。

風通しが良い関係

特別養護老人ホームのユニットリーダーを務める髙橋さんに話を聞いてみると、「どんな職場にも多かれ少なかれ人間関係の軋轢(あつれき)はあると思いますが、敬寿園は職員間の風通しが良いと思います」と答えてくれました。

 

たとえば、他の施設で働いていた時には、「ご利用者さんへのこの対応は違う気がする・・・」と違和感を抱いても、もうすでにあるやり方や対応を変えようとすることは、案外難しいものです。

 

いわゆるお局様という変化を望まない人たちや、変化のない環境に慣れてしまい、良い方向に変えていこうとする気持ちが薄れてしまった人々によって、違ったやり方や対応を試してみようと声を上げると妨げられてしまいます。

 

しかし、敬寿園ではまだ確立されたやり方や対応がないからこそ、自分で考えた方法を提案し合い、皆で考えて実行できます。施設開設から5年という成長途上の施設だからこそできることがあり、ご利用者さんにとってのより良い生活を作る過程に参加することができるのです。

 

職員さんそれぞれが、お互いの意見や考えを取り入れようとする風土があるからこそ、思いを伝え合うことができるのでしょう。その反面、まだ模索中であるがゆえの曖昧な部分もあり、自らの感性や知識で判断する必要が生じる場面もあります。それは、自分で考えることの表と裏なのです。

 

実際に職員さん自身が考えて、他の職員さんと協力し実現したことのひとつに、内装に彩りを加えたことがあります。最初はシンプルだった施設内の壁を見て、「なんだか寂しい」と感じた職員さんが主体となり、皆さんで考えました。

 

 

シールタイプの壁飾りを貼り、真っ白な空間に風が吹いているかのように揺れる木々や、飛び立つ鳥が描かれると温かさが感じられるようになりました。麻を使った暖簾があったりと、ユニットごとにも特色が出ています。


働きやすさ 心編

施設長の金澤さんをはじめ前述の髙橋さんも、「どうしたら職員さんが働きやすいか」を考えながら、リーダーを務めています。ユニット型の特養においては、1ユニットにご利用者さんが10人で暮らしており、職員さんはひとつのユニットの担当になります。

 

日勤帯の勤務では、この10人のケアをすることが仕事になります。従来型特養や通常規模のデイサービスに比べ、ご利用者さんひとり一人に向き合う時間は多くなるため、ケアが上手くできなかったり、ご利用者さんも職員さんも人間同士である以上、相性のようなものも存在し、中には職員さん自身が抱えるストレスが大きくなってしまう場合があります。

 

ある利用者さんへのケアを失敗してしまった時でも、また次の出勤日にはその利用者さんといやおうなしに関わらざるを得ないため、ストレスをため込んでしまうこともあります。

 

そのような状況が生じたとき、職員さんひとり一人に目や心を配り、ストレスを拾い上げていくと言います。職員さんがどう感じ、何を思っているのか常に見ているのだそうです。


ご利用者さんや職員さんとも顔見知りになるべく、金澤さんは施設内を巡回し、自分の目で見て、聞くことを心がけています。「お話が止まらなくなってしまい、顔を一度出し始めると、全部のユニットを回るのに何時間もかかってしまうんですよ」と話されながらも「それでも、皆さん喜んでくれるので」と、嬉しそうです。

 

顔を覚えてもらうことから会話を増やしていき、施設長と職員さんやご利用者さんの間にバリアを作らずに、声をかけてもらえる関係を作れるように動いています。


働きやすさ 設備とプラスアルファ編

公共の交通機関を使って施設に行くと、JR相模線の下溝駅から15分以上歩かなければならない自然豊かな土地にあるため、開設当初より小田急線の相武台前駅から施設まで運行する無料の送迎車が提供されています。

 

早番から遅番まで、どの時間帯で勤務する職員さんも利用することができます。職員さんの足になり、雨が降るときには大きな傘となり、敬寿園と駅の間を走ってくれます。

 


 

また施設内に保育室も完備しており、職員さんはなんと無料で利用できます(定員の関係上、地域の保育園をできるだけ利用してほしいという施設側の都合はありますが)。働きたいと思っていても、保育園にお子さんを預けられず、職場に復帰できないお母さんのためにつくられました。

 

保育園の定員を超えてしまう時には、保育園に通っているお子さんを持つお母さんの働くシフトをずらすなどの調整をしてもらえるのも安心です。施設内に保育園があることで、悪天候で子どもたちが屋外を散歩できないときには、施設の中を歩くこともあり、ご利用者さんたちもその姿を見て喜ばれるそうです。

 

実際に子どもを保育室に預けながら働いている和田さんは、「施設で育てた野菜を収穫させてもらっているわが子を見て、『可愛いわね』と自分がケアをしているご利用者さんが喜んでいるのを見ると、なんだか嬉しいですね」と話されます。元気に走り回っているだけで、子どもたちはその場の空気を新鮮なものにし、ご利用者さんたちの癒しになるのでしょう。


私が特養に勤めていたときも、近所の保育園の園児さんが遊びにきてくれると、普段はやる気なく過ごしているご利用者さんが、目をキラキラと輝かせながら、「ありがとうね」と自ら手を伸ばし、園児さんの小さな手を握っていたことをふと思い出しました。私たちが懸命に努力をしてやっと見ることができるご利用者さんの笑顔を、子どもたちは一瞬で作り出してしまうのです。


「相模原敬寿園の職員です」と胸を張って

働きやすい職場であることを目指し、設備や福利厚生を整え、その考えが施設内に浸透しているため、職員さんが自らの友人を敬寿園の職員に推薦することが多くあるそうです。

 

実はなかなかないことであり、職員さん自身の敬寿園に対する満足度が高いからこそ、自らの友人を紹介しようと思えるのでしょう。自分が体験して良いと思えるからこそ、友人に知ってもらいたくなり、勧めたくなる。それは自らの仕事に対しても、紹介する友人に対しても責任を持つということになります。


 

そして、介護施設としては珍しいことですが、敬寿園が職員さん全員に名刺を支給しているのは、自らの仕事に誇りをもってほしい、「相模原敬寿園の職員です」と胸を張って名乗ってほしいという願いがあるからです。


敬寿園で働く上で大事なのは、自ら考えることができること。今までは言えなかったケアに対する思いがある人、他ではできなかったケアがある人。まだ介護の仕事はわからないけれど、してみたい介護がある人。そんなあなたの気持ちを聞いてもらえる、一緒に考えてもらえる職場はここにあります。

 


 

取材の終わりに、施設長代理の佐々木さんが育てた、のらぼう菜と菜の花をいただきました。「せっかくだからお土産にどうぞ」と、雨の中にもかかわらず、畑から収穫してくれた気持ちが嬉しく、食べることを楽しみに持ち帰りました。さっと塩ゆでにした菜の花は、ほんのり苦みがあり、春の訪れを感じさせてくれる味がしました。

 


採用情報

施設・事業所名称 特別養護老人ホーム相模原敬寿園
 サービス形態 特別養護老人ホーム
 勤務場所 神奈川県相模原市南区磯部4507-1
 最寄り駅・アクセス 小田急相武台前駅無料送迎バス10分、JR下溝駅徒歩15分
募集職種 介護職員
雇用形態 契約職員(6ヶ月経過後正職員登用試験)、非常勤
仕事内容 ユニット型特別養護老人ホームにて入居者支援を担当していただきます。ユニット配属となり、当面は日中20名の入居者対応をお願いしますが、状況を見て夜勤勤務へ入っていただきます
給与

基本給170,200円~185,200円 扶養手当、住宅手当(規定による) 資格手当 介護福祉士20,000円、介護支援専門員20,000円 夜勤手当 3,000円/回 非常勤 1,010円(初任者研修)/時~、介護福祉士+90円

勤務時間

早番 7:00~16:00    日勤 8:30~17:30 遅番 13:00~22:00   夜勤 22:00~7:00

休日

月9日公休、夏季休暇3日、冬季休暇3日 年次有給休暇法定通り

資格 初任者研修修了者以上
ボーナス 年2回、前年度実績2.7ヶ月分となっています。人事考課制度により個人毎に決定されます。 処遇改善手当は月額8,000円(平成28年度)となっています。
夜勤 2ユニットの20床の入居者を担当していただきます。施設全体では8名の夜勤勤務者がおり、月に4~5回となっています。
交通費 車通勤は距離に応じ手当額が規定されています。公共交通機関は限度額35,000円までの支給となります。
社会保険 健康保険・厚生年金保険・介護保険・雇用保険 完備
車通勤 可、無料駐車場あります
昇給 可能性あり、1,000円~個人評価によります。
選考基準・プロセス 面接にお越しください
見学 OK
その他  


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